2026 / 02 / 25 BLOG
20260225 <長田通信33> なぜ日本企業は世界で勝てなくなったのか ― スポーツ型マネジメントという答え

みなさま、おはようございます。
チャレンジ・ユア・リミッツの長田です。
ミラノ・コルティナ2026オリンピックが閉幕しました。
日本選手は、のびのびと、
実に素晴らしい活躍を見せてくれました。
これからは、ワールド・ベースボール・クラシックでの
大谷翔平選手率いる日本代表の活躍にも、
大きな期待が寄せられています。
私たちの若い頃を思えば、
日本のスポーツがここまで世界で戦えるようになるとは、
正直、隔世の感があります。
先日、
「日本のビジネスマンこそ海外に出て、他流試合をすべきだ」
という話をしました。
今日は、その延長として、
「なぜ日本企業は世界で勝てなくなったのか?」
というテーマで考えてみたいと思います。
最近、強く感じていることがあります。
日本のスポーツ選手は、
体格的に不利な条件の中でも、
世界のトップクラスで戦っています。
一方で、
日本の経済は、残念ながら世界で劣後しています。
これは、何を意味するのでしょうか。
私は、
日本人の素養が劣っているとは、
まったく思っていません。
問題は、「選手」ではなく、
「指導者」や「設計思想」にあると考えています。
スポーツの世界では、
勝てない原因を
選手の根性や努力不足に求めません。
・戦術は正しいか
・トレーニング方法は最適か
・データは活用されているか
・役割分担は明確か
常に、設計と指導の問題として捉えます。
では、企業はどうでしょうか。
・業績が悪い → 社員が悪い
・売上が下がる → 現場が甘い
・利益が出ない → 気合が足りない
こうした発想が、
今なお根強く残っています。
日本企業の多くは、
いまだに昭和の成功マネジメントから
抜け出せていません。
・年功序列
・前例踏襲
・合議制で責任不明
・失敗を許さない文化
これはスポーツで言えば、
「精神論だけで戦術を変えない監督」が
長くも居座っている状態です。
これで勝てるはずがありません。
では、スポーツ型マネジメントとは何か。
スポーツの世界で、
監督(GM)の役割は明確です。
仕事は、
選手を管理することではなく、
勝てる環境を設計すること。
これを企業に置き換えると、
こうなります。
・社長は現場に過度に口出ししない
・役割と責任を明確にする
・数字は叱責ではなく、改善のために使う
・失敗は処罰ではなく、学習材料
・練習(育成)を業務の中に組み込む
つまり、
人を変えるのではなく、設計を変える
という発想です。
事業再生とは、
連敗チームの立て直しに他なりません。
私が行ってきた事業再生も、
考え方はまったく同じです。
赤字企業は、
「能力の低い社員が集まった会社」ではありません。
・戦い方が間違っている
・数字の見方が間違っている
・指揮系統が機能していない
ただ、それだけなのです。
戦術を変え、
役割を整理し、
小さな勝ちを積み上げる。
そうすれば、
必ずV字回復は起こります。
これからの日本企業に必要なのは、
優秀な社員でも、
根性論でもありません。
必要なのは、
スポーツ型マネジメントです。
経営とは、
人の才能を信じ、
勝てる舞台を設計すること。
たとえば アシックス は、
私の考えるスポーツ型マネジメントに近い経営を
実践している企業の一つだと感じています。
日本は、
まだ十分に世界で戦えます。
必要なのは、
指導者の意識と、設計思想の転換。
それだけです。
どうぞ、
良い一日をお過ごしください。
